
子どもがchatGPTを利用することに悩む親「子どもの教育や育児にchatGPTを利用することのデメリットを知りたい。chatGPTは利用してみたらすごく便利ってわかったけど、やはり子どもたちが使うにはまだ早いのかな…。ただ、子どもたちが将来的にchatGPTやAIは今以上に社会に浸透していているはずだから、事前にchatGPTのデメリットやその対策を知っておきたいな。」
このような疑問に答えます。
ちなみにこの記事を書いている僕は二児の父。
少し前からchatGPTが話題になっているのはもちろん知っていましたが、使ってみるとかなり便利でした。
そこで先日このようなツイートをしました。
chatGPTってかなり便利だけど子供が利用するとなると賛否がありそうですよね。実際chatGPTに質問したら大抵のことはわかるので宿題とか簡単に終わりそう。
— sai🦏 (@sailabo202210) August 16, 2023
それとも単純な計算や漢字の書き取りみたいな宿題は減って、chatGPTが答えられないような宿題が増えていくのでしょうかね?
chatGPTはかなり便利なことで話題になっているわけですが、同時に子どもたちが利用することに懸念も広がっているのも事実だったりします。実際僕も利用して日は短いですが、それでもchatGPTを子どもが利用することのデメリットが少し見えてきました。今回はそういったところから僕が感じたことを共有していきます。
ちなみに子どもの将来のことを考えて、「少しでも思考力を伸ばしたい」っていう人にはこどもちゃれんじの思考力特化コースがおすすめです。
【教育】子どもがchatGPT(AI)を利用することのデメリットは一言で言うと「無能」になるということです【思考力低下の恐れあり】

子どもたちがchatGPTを利用することのデメリットについてですが、結論としては何も知らずにchatGPTを利用していると「無能」なります。その中でも下記の3つが特にヤバいデメリットだったりします。
- その1:思考力の低下
- その2:著作権侵害のリスク
- その3:誤った情報の拡散
そもそもchatGPTでどうして無能や思考力低下になるのか?
ではまず、そもそもどうしてchatGPTで子どもたちが無能になるのでしょう?
その理由は簡単で、単純に頭を使って考えたり、悩んだりする機会が極端に減るためだとされています。
結局chatGPTの何がすごいのかというと「考えるのがめんどくさいことをなんでもやってくれる」というところが大きいです。これまでは自分の頭で考えていたこともchatGPTに聞くだけで数秒で教えてくれるわけです。そのため、これからは自分の頭で考えるよりもchatGPTさえあれば全て解決っていう時代になっていきそうです。
chatGPTでどうして無能や思考力低下になるのか?その1:思考力の低下
chatGPTは使い方次第では、子どもたちの学習機会を奪い、結果的に思考力の低下を懸念する声が広がっているのは事実です。
文部科学省の「GIGAスクール構想の実現について」ではすでに初等中等教育課程におけるchatGPT(生成AI)利用に関するガイドラインも発表されています。
このガイドラインでは「適切な利用をするために、しっかりと教師も子どもたちもIT教育してきましょう」のようなことが書かれていますが、少し抜粋すると下記の通りです。
学習指導要領に⽰す資質・能⼒の育成を阻害しないか、教育活動の⽬的を達成する観点で効果的か否かで判断すべきである
https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf
やはり様々な懸念が指摘されているようです。
ちなみにGIGAスクール構想とは日本の教育分野における取組の一つで、正しくは「全国GIGAスクール推進計画」と呼ばれています。日本政府がデジタル技術を活用して教育を革新し、子供たちにより豊かな学びの機会を提供することを目指しています。
また「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」ではchatGPTの適切な利用方法が具体的に挙げられています。下記に引用しておきます。
適切でないと考えられる例
①⽣成AI⾃体の性質やメリット・デメリットに関する学習を⼗分に⾏っていないなど、情報モラルを含む情報活⽤能⼒が⼗分育成されていない段階において、⾃由に使わせること
② 各種コンクールの作品やレポート・⼩論⽂などについて、⽣成AIによる⽣成物をそのまま⾃⼰の成果物として応募・提出すること
(コンクールへの応募を推奨する場合は応募要項等を踏まえた十分な指導が必要)
③ 詩や俳句の創作、⾳楽・美術等の表現・鑑賞など⼦供の感性や独創性を発揮させたい場⾯、初発の感想を求める場⾯などで最初から安易に使わせることなど
https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf
活⽤が考えられる例
①情報モラル教育の⼀環として、教師が⽣成AIが⽣成する誤りを含む回答を教材として使⽤し、その性質や限界等を⽣徒に気付かせること。
② ⽣成AIをめぐる社会的論議について⽣徒⾃⾝が主体的に考え、議論する過程で、その素材として活⽤させること
③ グループの考えをまとめたり、アイデアを出す活動の途中段階で、⽣徒同⼠で⼀定の議論やまとめをした上で、⾜りない視点を⾒つけ議論を深める⽬的で活⽤させること
④ 英会話の相⼿として活⽤したり、より⾃然な英語表現への改善や⼀⼈⼀⼈の興味関⼼に応じた単語リストや例⽂リストの作成に活⽤させること、外国⼈児童⽣徒等の⽇本語学習のために活⽤させることなど
https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf
chatGPTは13歳以上が利用可能
ちなみにchatGPTの利用規約では利用可能なのは13歳以上で18歳未満は保護者同意が必要となっているので注意が必要です。
またchatGPTの利用に不安な人はまずはchatGPTに触れてみるのもいいとも思います。詳細資料は下記から取り寄せできます。
chatGPTでどうして無能や思考力低下になるのか?その2:著作権侵害のリスク
chatGPTなどの生成AIは元となる膨大な量のデータを深層学習によって取り込み、それを駆使して単語や文章の生成をし、あたかも人間と自然に会話しているような応答形式となっているだけにすぎません。
もちろん膨大な量のデータの中には著作物が含まれているケースもあります。既に海外では訴訟になって例もあるみたいなので著作権リスクには注意しましょう。
文化庁でも講演資料として「令和5年度著作権セミナー「AIと著作権」」を公開していますので気になる方は参考にしてみてください。
chatGPTでどうして無能や思考力低下になるのか?その3:誤った情報の拡散
前述の通り、chatGPTは膨大な量のデータを深層学習によって取り込み、それを駆使して単語や文章の生成をしているだけにすぎません。
そのため誤った情報が出力されることはかなりの頻度であります。
文部科学省の「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」においても下記のようにchatGPTの出力について審議を判断する能力が必要であると書かれています。
回答は誤りを含む可能性が常にあり、時には、事実と全く異なる内容や、⽂脈と無関係な内容などが出⼒されることもある。
https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf
回答は誤りを含むことがあり、あくまでも「参考の⼀つに過ぎない」ことを⼗分に認識し、最後は⾃分で判断するという基本姿勢が必要となる。回答を批判的に修正するためには、対象分野に関する⼀定の知識や⾃分なりの問題意識とともに、真偽を判断する能⼒が必要となる。
https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf
【子どもの教育にも活用可】chatGPTのデメリットを克服しよう!具体的な活用例をご提案【思考力UPも可】

このようにchatGPTに対するデメリットはまだまだありますが、文部科学省も「利用方法が重要」的なことをガイドラインではっきりと言っています。そこで実際にchatGPTをうまく使いこなす方法をご紹介していきます。
- その①:英会話の相手なってくれる
- その➁:一週間の献立を作ってくる
- その➂:文章校正
chatGPTのデメリットを克服法その①:英会話の相手なってくれる
chatGPTを使って英語学習が可能です。特に英語学習が初心者でまだ外国人と話したりコミュニケーションを取るのに自信がないって人はchatGPTに話しかけてみることをおすすめします。
下記に英語学習の一例を挙げてみます。
chatGPTを利用した英語学習の一例

英会話の練習に付き合ってください。
このように質問したとします。するとこんな感じで問題を作ってくれます。
問題に対してこんな感じで回答していくと、chatGPTも添削してくれます。
ちなみに、全部終わった後にこんなことを質問すると総評してくれるのでかなり便利です。
この後は弱点分析をしてもらったり、それに対する練習問題なんかもリクエストすると出してくれるので英語初心者で自分の英語にまだ自信がない人なんかには便利だと思います。
ちなみに子どもの英語学習については「【いつやるの】デュオ歴1200日の僕が0歳から小学校低学年の子におすすめする英語学習法【5選】」で詳しく解説していますので是非ご覧ください。
chatGPTのデメリットを克服法その➁:一週間の献立を作ってくる
献立なんかも簡単に作ってくれたりします。試しにダイエットメニューの作成を依頼してみました。
一週間分のダイエットメニュー作成の一例
という感じですぐに一週間分のダイエットメニューを作成してくれます。
ちなみに僕が提示した180cm、100kg、36歳はデタラメです。ご了承ください。
ちなみに買い物リストも作成してくれるのでかなり優れています。
これまで毎日の献立を考えたりするのが面倒だったりする人ってかなり多いと思います。しかしchatGPTを利用すればその負担も少しは減るはず。
chatGPTのデメリットを克服法その➂:文章校正
chatGPTは仕事などの業務でも活用の場面があります。
例えば、資料を作成した際の文章校正やメール文面のチェックなんかにも利用可能です。
ただここで注意が必要なのが、仕事で利用する場合は機密情報等は絶対に入力しないってことです。便利とはいえ、膨大な蓄積データを随時利用していくことで高精度を出しています。毎回のやり取りにおいてもデータとして蓄積していくはずなので、情報漏洩のリスクは極めて高いと言わざるを得ませんので注意しましょう。
これと同様に個人情報なんかも容易に入力することの内容に注意しましょう。
chatGPTはうまく使えばかなり有用なツール!デメリットは恐れるな!【子どもの教育でも利用可能】
このようにchatGPTも使い方次第ではかなり有用なツールになります。使い方のコツとしては、例えば、「○○のやり方を教えて」や「○○とは何か?」のように「答え」を聞き出すのではなく、あくまでもツールとして効率的な方法を聞き、それに基づいて実行するというスタンスがいいように思います。
chatGPTの前に小さい子どもなら思考力を育むことがおすすめ!【デメリットの理解は必要】

結論としては「chatGPTはデメリットを理解して利用すればかなり有用なツール」ってことです。
まずはchatGPTを親が利用してみよう
まずは親がchatGPTを利用してみないと「向き不向き」とか「デメリット」とかも見えてこなかったりするので。とはいえ、最低限のITリテラシーやリスクなんかはしっかりと理解しておけば、別にそこまで怖いものでもなかったりします。
イメージとしては「まずは子どもよりも親がしっかりとchatGPTについて理解をし、子どもの成長のサポートをAIを使いながらしていく」みたいな考え方がいいんじゃないかなって思っています。
そのためにも親はchatGPTに慣れること。子どもはいきなり使えないのでしっかりと思考力を伸ばすこと。が重要だったりしますね。下記にそれぞれにおすすめのリンクを張っておきますのでまずはサイトや資料なんかで情報収集から始めることをおすすめします。